膝の痛みにヒアルロン酸注射は効果があるのか??
膝の痛みでヒアルロン注射を膝に打っておられる方は
どれ位おられますか??
けっこうな数の方が注射を打たれているのかなと思います。
なぜヒアルロン酸注射を打つのか??
ヒアルロン酸注射を打つ理由は関節のなめらか成分であるヒアルロン酸を
外部から注入することによって関節の曲げ伸ばしをスムーズに
するためだと言われています。
病院に行って「今日はどうされましたか??」と聞かれて
膝が痛いと症状を訴えると短い診察を終えてレントゲン撮影にまわされる。
その結果膝に変形があることが判明します。
まだ手術するほどでもないけど膝が変形している
変形性膝関節症ですねと診断されます。
そしてその次にヒアルロン酸注射を打って様子を見ましょうとなります。
果たしてこれで膝の痛みが治るのでしょうか??
たしかに打ったその場はいいと思います。
症状が少し軽くなる事もあるでしょう。
しかしその効果ってずっと続きますか。
きっと続かないと思います。
それはなぜかというと人工的に注射したヒアルロン酸というのは
いつか身体に吸収されてしまうのです。
吸収されてしまったら膝の痛みを抑える効果はなくなります。
そしてまたヒアルロン酸注射を打つのです。
これが永遠と続きます。
悪循環だと思いませんか??
少し考えればわかることですが人間痛みがあるとついつい
その痛みだけに目が向いてしまいます。
藁をもすがる思いで注射を打ち続けます。
ヒアルロン酸注射は効果があるのか??
まず言えるのは注射をしたからといって変形性膝関節症は治りません!
ヒアルロン酸を注入したからといってずっとヒアルロン酸が
膝の中に貯蔵されるというわけではないからです。
週に1回ヒアルロン酸注射を勧められることがあります。
関節の中にはとってもなめらかな関節液が入っておりその主成分がヒアルロン酸です。
このなめらか成分ヒアルロン酸があると膝の曲げ伸ばしがスムーズになります。
これを体外から補うのが「関節の注射」です。
ところでこのヒアルロン酸の関節内注射ですが、様々な研究が進んでおり
その中にこんな記事がありました。
2014年の医学的な研究の記事です。
ヒアルロン酸の関節内注射は、14件の医学研究の大規模調査解析をしたところ、医療としては改善が認められたというわけではなく、痛みがある程度でレントゲン上変形がひどくない変形性膝関節症の治療法としてはお勧めしませんよ
「膝の痛みに関してヒアルロン注射は効果がありません!!」
簡単に言ってしまえばそういうことです。
大規模な研究の結果として発表されたものなので真実だと思います。
治療師の目線から言わしてもらってもヒアルロン酸注射で膝の痛みが
治った方というのは極少数です。
その極少数の方もきっとヒアルロン酸注射をしなくても自然と
膝の痛みはおさまっていったんじゃないかと思われます。
ですからヒアルロン酸の関節注射は安易にやらない方が賢明です。
たしかに例外として痛みが相当にひどいから対症療法としてする、急激な痛みをどうにかしたいという緊急避難的な処置であれば良いのですが。
長期的な視点で見ると膝の状態を根本的に改善するわけではありません(この場合は、ステロイド剤の注射も考慮した方がいいことも)。
どうしても対症療法になってしまいがちな部分があります。
それに加えて問題点があります。
痛みが起きた原因を治さずに痛みを一時的に抑えているのですから、
むしろ一時的に痛みが消えて膝を動かせるようになるわけですよね。
そうなってくると、痛みという身体からのシグナルを受け止めて、身体の使い方を変えていたものが、痛みを無視して動くようになります。
痛みがないものだと思い込んで膝を動かしてしまうので
ますます状況は悪化するという悪いサイクルに陥ってしまいます。
まとめ
ヒアルロン酸注射はその場限りの対症療法です。
効果は永遠に続かないのです。
膝が痛いからといってなにも考えずに安易に膝に注射を打たないで下さい。
お願いですからその場限りの治療やもしかしたら症状を強くしてしまう可能性のある
注射を安易にしないでください!
結果的にずっと注射に頼って痛みをごまかして一生を過ごさないと
いけないですよ。
本来やるべきことはしっかりと膝の痛みの原因を見つけてそこを治していくことですよね。
それが膝の痛みを治す一番の治療法です。